影武者

先日、この映画を友人に貸し出す機会があったので・・・。

初めて見たのは高校時代。時代設定が好きなのもありましたが、当時は大名の館内部(隠し武者など)や評定シーンなどそのリアリティー、というか演出の細かさに感動したものです。
ここでは時代の流れに逆らうように生きる人間たちが結局は大きな流れに飲み込まれてしまう過程が描かれています。また脇役に過ぎない勝頼、武田家家臣、信長、家康らの「もがくような」生き様がその分、「影」でしかない主人公の空虚さをクローズアップさせ、最後のシーンに至るのです。この映画に限らず黒澤映画の映像・音とその間、には台詞も印象的なものも多く、まるで能を観ている様な感覚に陥ります。 
*もし勝新太郎が降板してなかったらどうなってたんでしょうか・・。