アメリカの友人(1977年 西ドイツ・フランス ヴィム・ヴェンダース監督)

*10年ぶりにみました
友人から殺人を頼まれたアメリカ人画商のリプリーデニス・ホッパー)は、ドイツ・ハンブルクに住むある額縁職人のヨナタンブルーノ・ガンツ)を紹介します。余命わずかなヨナタンは家族のため殺人を引き受けてしまうのですが・・・。
ここではそのヨナタンを逆に助けようとするリプリーとの間の孤独で切ない友情が描かれています。そしてヨナタンの行動に疑念を持ち始める妻ですが・・・。ラストシーン、決してハッピーエンドとはいえないながらもなぜが染み渡る安らぎ,美しさ。ヴェンダースの映画ではその完成度という点では「ベルリン天使の詩」「パリ・テキサス」に及ばないかも知れませんが、私はこの作品が一番好きです。パリの地下鉄、ミュンヘンからの列車のロケも普通の「サスペンスもの」とは違った緊張感があります。あとはこの2人の名演に尽きる、でしょう。
ちなみに最近のヴェンダースの映画では先日公開され最近DVDになった「アメリカ、家族のいる風景」があるので早く見たいところです(今日探したらレンタル貸し出し中でした)。