伽藍が白かったとき ル・コルビュジェ 岩波文庫


本書より
〜これらの論争は何ものにも到達しません。過去の様式か、現代の様式か?というようなところに問題があるではありません。問題はこうです、人間が静かに楽しく住み、家族を育て、身体と精神を養い訓練し、最大限の個人的自由と共同的な力の恩恵を欲しいままに享受することのできる近代都市です。二四時間のー宇宙的なー太陽日は、昼と夜との間違いのない交代の中に、時間、したがって距離の尺度を、われわれのあらゆる行為に与えてくれます〜


以下雑感
今日久々に東京駅。改修中の駅舎に加えてついに東京中央郵便局も解体が始まっていた。ここの風景がどう変わるか期待と不安。
古い神社仏閣もできた時は周りの風景からは際立った色彩を放っていたはず。そこの想像なくして古さに「癒される」のは幻想か。伊勢神宮式年遷宮のシステムは技術の伝承に加え、そういった建立時の意識と精神を再確認する機能があるからなのだと個人的には思う。