ゴミ処理施設をゆく

小学校5年くらいのときだったろうか。当時私の趣味と言えば学校ではひたすらマンガを描くか地図帳を読み込んでいるか、自宅では毎日スピルバーグの映画みていることそして庭でごみを燃やすことだった。
その為に自らホームセンターで購入したブロック・網(魚焼用)等の資材を使って簡易焼却炉を作っていたほどだ。というのは勿論燃やすといっても中に酸素を安定的に注入せねばならず、しかも特に生ごみを燃やすために新聞紙ではすぐに火が消えてしまうため、プラスティックを燃やした時にでる油で安定的な焼却を可能にするためである。
なので昨今の過剰な分別には多少抵抗があるのだが、勿論焼却の際の有害物質云々に関してはよくわからないのでその辺に関してはさらなる研究の必要性を感じている。




前置きが長くなったが、そんなごみ焼却への歴史的に(?)興味もあってか、小学校の社会科見学以来ごみ処理施設に行ってみた。





向かったのは「墨田清掃工場」。最寄り駅は京成曳舟あたりだが、「浅草⇔スカイツリー⇔清掃工場」のゾーンは自転車まわるには程よい距離だ。
*受け付けは無人。内線で問い合わせたところ「どうぞご自由に」的な返答。
*他に見学人はいないようだ。

*ここにゴミ収集車があつまり・・・
*このゾーンにまとめられる。
*で、あの大型UFOキャッチャーでここから焼却ボイラーに移されるのだ。結構な迫力。

見学終了。勿論無料。



ゴミ処理施設をみることは自分たちの捨てたゴミがどうなっているのかを知る上で重要。ただそれだけでは「お勉強」になってしまうのでそれを「魅せる」ことも大事だ。このリアルで迫力のある風景は下手なアトラクション以上でもっと活かせるはず。



現在、現実的にそれを比較的試みているのがこの建築だろう。
広島市環境局中工場 設計:谷口吉生
http://www.arch-hiroshima.net/a-map/hiroshima/naka.html




勿論、あまりきれいにまとめると「この現代の技術で何とかなるだろう」という印象も与えかねないので、もし「何か」あった時はこんな危険が発生し、それは身近にある、ということをしっかり示す必要もあると思う。自分は建築には素人だが、コンパクトシティーというのはこういう都市の権利と義務と向き合うことだとも思う。





都内の焼却施設は大抵海よりが多い。勿論、「見えない」からだろう。だからこそ墨田区は町中にあるこの施設を「魅せて」欲しい。「清掃工場」が地味なら「再生の森」とか何とか今風の名前をつくればいいし、焼却熱で温泉とかの利用に使える気もする。浅草とスカイツリー、そしてこの施設をリノベーション(もしくは移設)して、「『過去』『未来』そして『現在』」の一大観光ゾーンをつくって欲しい。次の都知事選ではそんなこと言ってくれる人いないかな・・・。