パレスチナ 新版 広河隆一著 岩波新書 2002年

数時間で読みきってしまいました。この難しい問題を筆者の確かな経験と知識で実にリアルに伝えていて、自分の無知さを改めて感じました。しかし二十歳そこそこでパレスチナに行った経験がなければただの遠い世界の出来事、だったかもしれません。あのとき私の道案内をしてくれたパレスチナの少年は今頃青年になっているでしょう。今ごろどうしているか・・・。もはや報復こそがコミュニケーションとなっている世界。無力な自分ではあるがやはり大事なのは他者への想像力なのだ、そしてそれは現に自分が今いる環境でこそ忘れてはならないことだ、と考えさせられました。